カンパーニア州
ソレント散策
-2003/2005/2006年滞在-
ナポリ湾を一望できる場所に建つ、友人の親戚宅から撮った景色。(写真左)
紺碧の海、真っ青な空、その向こうに聳え立つヴェスヴィオ山の絶景を毎日眺めながら生活しているこの土地の人々は、ゆっくり流れる時間の中で、自分たちのペースで、ゆったりのんびり生きています。
よく食べ、よくしゃべり、そしてよく笑う。喜怒哀楽の感情表現も豊かな彼らは、食事中でも取っ組み合いのけんかが始まるのではないかと思うぐらい会話が白熱してしまうこともありました。

ソレントをフラフラ散策していると、バールや道端でいつもふたりでおしゃべりしている電気屋のマリオと皮サンダル職人のジーノや、床屋のおじさん、リストランテのカメリエーレなど、誰かしら知り合いに会い、そこで立ち話が始まり、そのうち『バールに行ってカフェでも飲もうよ!』と誘われてしまします!この街に居ると良くも悪くも自分対人との繋がりを強く感じました。

ソレントやソレント周辺の町のあちこちで、毎週開催されるメルカート(朝市)では、この土地ならではのひょうたん型のプロボローネチーズやカチョカヴァッロチーズ、バッカラ(塩干しだら)のお店が軒を連ねます。
地元の人たちは、午前中メルカートや鮮魚屋や八百屋などの各商店やスーパーで買い物を済ませるのが一般的。私は、夜型人間なので、買い物は午後からしてました。

この街の中心に走るメイン通りCorso Italia通りを歩いていると、、、
パスティチェリーア兼ジェラッテリーアを経営しているマミカミッラの弟ミミの店の前に差し掛かかります。すると「チャオ、ベッラ!何か食べていきな!」と言いながら、有無を言わさず店内へ誘導されるのです。そして私は、しっかりジェラートをご馳走になり「グラッツェ(ありがとう)!時間がないからまたねー!」と言って店を後にします。

タッソ広場からソレント病院までの間をCorso Italia通りと平行しているVia S.Cesareo通りには、ソレント特産リモンチェッロ屋や、ソレント伝統工芸品インタルシオ(寄木細工品)屋、プレゼーピオやプルチネッラ、ワインや食材などのお土産屋などなど軒を連ねています。
この通り沿いにある、家族経営のジュエリーショップ“CIOCCIA”のキュートな娘シモーナは、「チャオ、テゾーロ!おいでおいで!!!」と私を店内へ誘い込み、世間話に花を咲かせます。ちなみに、このジュエリーショップは、パパと息子がデザイン&加工した素敵なアクセサリーも販売しています。

さらにこの通りを進むと、ソレントで必ず寄る店のひとつ、イタリア全土のワインや特産品、食材や雑貨などをセンスよくセレクトして取り扱う家族経営の店“VIZI&SFIZI”があります。
私の友人(イタリア人)が知っている数少ない日本語「バンザーイ!」を言いながらその店の中へ入っていくと、その店の親子は意味も解らず「バンザーイ!」と繰り返した後で、バンサイって何て意味なの?と聞いてくる、ノリの良過ぎる家族なのです!

でも、この“バンサイ旋風”は、友人が行くありとあらゆる所で広まり、終いには、この言葉の意味を知らないイタリア人から「日本語でバンサイってイタリア語で“チャオ”って言う意味なの?」と質問されてしまうぐらい“バンザーイ旋風”は吹き荒れていました。

クリスマスに飾られる、『プレゼーピオ』職人のピエロ。彼の作品は、目や鼻のパーツを形付けた米粒ぐらいの大きさの顔に微妙な表情を作り出しとっても精巧です。。
街のショーウィンドも、見ているだけで楽しい!クリスマスシーズンのとある靴屋のショーウィンド。この地方では、クリスマスの夜、教会から帰った後、みんなで、『トンボラ(ビンゴゲームみたいなもの)』をするのですが、靴をトンボラのパーツと一緒に飾ったショーウィンドは遊び心抜群で、思わず写真をパシャ!


パーティーしよう!
この街で知り合った友人(イタリア人)は、とっても友達が多く、顔が広い。
その上、食通で、食いしん坊の私を美味しい物を求めていろいろなリストランテへ連れて行ってくれました。
そのおかげで、私の舌も少しは磨かれたかなと調子づいていた私でしたが、そんな友人を見ていて、そこには食を通じてもっと深い繋がりがあることに気が付きました。
友人が連れて行ってくれたお店の従業員たちは、料理の味以上の心を感じさせてくれる接客をしてくれました。
これは接客と言う言葉で括れない、ここには食を通して人と人との心の触れ合いがあると思いました。
どの店の従業員も、みんな私の友人の友達かと錯覚してしまう程、私たちのテーブルに来る度、冗談を言い合ったり、サービスする必要がない時でも、彼らに暇があると寄ってきて話し始めたり。
サービス精神旺盛なのは、もともとおしゃべり大好きな国民性だからなのかな???
何れにせよ、テーブルを囲んだ者同士でオーダーした料理を食べるだけではなく、従業員や時には周りのお客さんも会話に入ってくる、こんな賑やかで暖かな食事タイムを楽しめるお店を私も作りたいなと思いました。

また、友人は、大勢いる友達と食事に行ったり、友人の家で、友人が作った料理を友達にもてなすホームパーティーをするのも大好きで、しかも料理上手!
私も友人の手料理をよく食べさせてもらったけど、これがまた美味しいのなんのって最高でした
半乾燥させたプチトマトの一種ペンドリとニンニク、オリーブオイルだけで作ったトマトソースは、シンプルなのに、トマトの甘味と程よい酸味のバランスが抜群でとっても美味しい!!!
マグロのボッタルガのスパゲッティや、カリフラワーやブロッコリーのパスタ、ガンベレッティのプチトマトのフライパン炒め、ケッパー・黒オリーヴ・ニンニク・プチトマト味の魚の煮込みなど、簡単に美味しく出来る家庭の味が伝わってくる料理をよく作ってくれました。もちろん、作り方を教わり日本でも作ってます。

そんな友人の友達たちもパーティー好きで、ピーターズビーチのオーナー、ジャンカルロ宅で催されたバーベキューパーティーでは、ジューシーな地元ソレント牛の炭火焼や、苦味があるが噛んでると蕪の味がひろがる蕪の葉っぱフリアリエッリのソテーや石釜焼きPIZZAなどを、友人の友達ルチアの誕生日パーティーでは、ルチアのマンマが作ったカボチャとパルミジャーノチーズのリガトーニやジャガイモとツナのパテなどを、ミケリーナ&チーロ夫妻主催ホームパーティーでは、料理上手なミケリーナがカンネローニやナポリ版ミートローフ“ポルペットーネ”などをご馳走してくれました。
やっぱり、家庭料理は最高ーですね!!!
他にも年越しパーティーやアンジェリーナ宅の石釜ピッツァパーティー、ジュエリーショップ“CIOCCIA”宅クリスマスパーティーなどに、私もお誘いを頂けたこと、とっても嬉しかったです。

ソレント食べ歩き
イル・ブーコ
ピアッツァ・サン・アントニーノにある、その名の通り穴蔵の中にあるリストランテ。この地方の伝統料理や、新鮮な魚貝を使った料理がおいしい。ガンベローニやスカンピ、鯛やイカなどのカルパッチョは、素材の旨味が上手く引き出されている味付け加減が素晴らしい。
鰹のたたきのように、まぐろの側面をあぶり厚めに切ってバルサミコ酢で食すまぐろは絶品!(写真左) 
マストロベラルディーノ社の白ワイン、『ノヴァ・セッラ,グレコ・ディ・トゥーフォ2004』と相性抜群。この白ワイン、私のお気に入りのひとつ!





ピーターズビーチ内のリストランテ
マリーナピッコラにあるビーチのひとつで、シェフのジャンカルロが経営する海の家。
その日に獲れた新鮮な魚貝をペペロンチーニが効いたジャンカルロ好みの味付けで供してくれます。
でも、ペペロンチーニが効きすぎているとその料理本来の味が良く判らなくなるので、私はそれを抜いてもらい、後から好みで加えました。
ジャンカルロが育てているブドウから作られる香り高い白ワインは、今までに飲んだ自家製白ワインの中で一番美味しかったです。

『カンノリッキオ・グラッテ』⇒長さ約5p、幅約1pの細長いマテ貝に、パセリ・ニンニク・トウガラシ・パン粉をのせてオーブンで焼いたグラタン。
マテ貝が持つ甘味が濃くって噛めば噛むほど味が出る弾力のある歯ごたえが癖になる。(写真撮るの忘れました!)


『スパゲッティ・アッレ・テッリ−ネ』⇒長さ約1.5p、幅約1pのシジミより小さい二枚貝を、ニンニク・トウガラシ・EXオリーブオイルで蒸し炒め、スパゲッティと和えたパスタ。テッリーネからダシがでて、味わい豊かで美味い。(写真右⇒)






ラ・アンティカ・トラットリーア
パドレ・レジナルド・ジュリアーニ通りにある、その名の通り、アンティークなインテリアに囲まれながら、ナポリやソレントの伝統料理を食せるお店。
『プロヴォローネチーズ風味のパン粉を付けた子羊のオーブン焼き』(←写真左)に合わせて、ヴェローナ産赤ワイン『アマローネ クラッシコ・デッラ・ヴァルポリチェッラ1997』を初めて飲んだ。
干したブドウから作られた(PASSITO)香り高いワイン美味しかったですー。

軽く燻製した羊のリコッタチーズとプチトマトの小さなニョッキは、コクと風味が程よく、ニョッキも小さくてツルッとした滑らかな口当たりだから、いくらでも食べられます!美味しい!(写真右⇒)



お菓子屋&パン屋
Via S.Cesareo通り沿いにある“VIZI&SFIZI”の2〜3件先に、ナポリの伝統菓子のひとつ、粉、水、そしてラードを混ぜ、粗挽き黒コショウと丸ごとアーモンドを練り混んだ手作りのクラッカー『タラッリ・スーニャ』が美味しいパン屋がある。

その先を右に曲がった路地裏にある、パスティッチェリーアは、店主のが作るミニドルチェを買い求めに来る地元のお客さんでいつも溢れている。ちなみに、友人の誕生日ケーキはここでオーダーした、『チョコチップとアマレーナのミッレフォーリエ(ミルフィーユ)』だった。

Corso Italia通りを、ナポリ方面に歩き、ソレントの隣り街、サンタネッロ駅に到着する。
その先にあるバール“PINO”は、カプッチーノやコルネット、ババなどのドルチェが美味しいので、
私の母がソレントに遊びに来ていた時、サンタネッロにあるアパートメントで暮らしていた私たちは、よくこのバールで朝食したなー!
そうそう、私の親友がソレントに遊びに来て同じアパートメントに滞在した時、英語もイタリア語もしゃべれないけど好奇心旺盛な彼女は、寝ている私を置いて、ひとりでこのバールへ朝食しに行ってたわ!素晴らしい行動力!

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